プログラムディレクターによるプログラム解説動画を解説します~広報担当が見た動画撮影の裏側~
本日はムーンショット事業HPで公開されているプログラムディレクターによる解説動画について、動画撮影の裏側を紹介したいと思います。
こんにちは。JSTムーンショット広報担当のマサトです。
みなさん、こちらの動画はすでにご覧いただいたでしょうか?
ムーンショット目標に関する研究開発全体の責任者であるプログラムディレクター(以下、PD)がプログラムの解説を行う動画です。目標達成に向けたターゲットやプロジェクトの構成についてPDが解説する3分程度の内容です。この動画はPD、JST、制作会社で議論しながら企画を練り上げ制作をしました。
今回は広報担当の私が実際の撮影に立ち会った目標1と目標3のPD解説動画について、その裏側を少しだけ紹介したいと思います。
まずはムーンショット目標1(以下、MS1)についてです。この動画は大阪芸術大学にて撮影されました。大阪のミナミと呼ばれる地区よりさらに南下した南河内郡に位置しています。PDの萩田先生はこの大阪芸術大学 芸術学部 アートサイエンス学科の学科長を務めています。
MS1では「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」という目標を掲げています。そこで、動画の制作にあたってはこの目標が動画内で連想されることを願って、いくつか工夫を施しました。
例えばPDの萩田先生がカメラに向かって話しているシーン。実はこのシーンはグリーンバックを使い背景を合成しています。萩田先生の背後に映る人々がゆっくり動いたり、早く動いたりと動画の前後半でスピードが変わっていることにお気づきだったでしょうか。ここでは、目標に含まれている「時間の制約からの解放」をイメージしています。
また別のシーンでは背景が切り換わり、空間を越え色々な場所へ萩田先生が移動しているシーンがあります。こちらでは場所をいとわない、「空間の制約からの解放」をイメージしています。このシーンの制作のために、いろいろな背景で歩く萩田先生の姿を撮影する必要がありました。8月の暑い季節、大学構内を移動→機材セッティング→撮影を繰り返し、計10カ所以上の空間を越えて動きまわりました。MS1が達成されたらこのような煩わしい移動からも解放されるかもしれないなと思いながら、撮影を続けました。
機材設営中に通り雨が降り屋外での撮影が困難になるかと思われましたが、すぐに雨が止み終日にわたる撮影を無事終えることができました。
続いてムーンショット目標3(以下、MS3)の動画について紹介します。
MS3の動画の撮影地は名城大学 天白キャンパスです。MS3のPDである福田敏男先生が、撮影当時所属されていた大学です。名古屋駅から電車で少し東へ行った塩釜口に位置しています。
撮影時期はMS1と同じく8月。大学が夏休み中ということで、図書館内のスペースをお借りして撮影をしました。
MS3では「2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現」という目標が掲げられていますので、福田先生と福田先生の研究室の学生さんにご協力いただき、実物のロボットをいくつか準備いただきました。ロボットを持ち上げるという体験は初めて。重量感があり運搬にも一苦労でした。
動画の最後は、準備いただいたロボットと撮影スタッフが用意したドローンを活用し、自律ロボットによって動画が撮影されていたという「ロボットとの共生」をイメージしたシーンになっています。このシーンでは実際にドローンを飛ばしながら撮影をしています。ドローンが目の前を飛んでいるのは珍しい光景のようで、撮影中は図書館の方や研究室の学生さんもギャラリーとして集まってきていました。私も目の前でドローンが飛んでいるのは初めて見ました。いずれはこのような光景も当たり前の世界になるのかもしれませんね。ロボットの運搬もドローンがやってくれたら楽なのにと思いながら撮影後撤収しました。
今回の記事ではMS1、MS3の動画を紹介しましたが、MS2、MS6の動画も公開されていますので、こちらも是非ご覧ください!