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X(かける)シリーズ

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異なる分野のふたりによる対談企画!それぞれの研究や未来へ“かける” 思いを語ります
運営しているクリエイター

#ムーンショット型研究開発事業

量子コンピュータのハードウエア開発を目指して:青木隆朗×古田彩

全く新しい方式の量子コンピュータ研究に取り組むムーンショット目標6のプロジェクト「ナノファイバー共振器QEDによる大規模量子ハードウェア」を率いる、青木隆朗プロジェクトマネージャー(以下、PM)。 2020年、コロナ禍で実験室に行けなかったときに、それまで頭の片隅にあったスタートアップの設立準備に本腰を入れて取り組み始めました。そして、2022年、日本では類を見ない、量子コンピュータのハードウェアのスタートアップを設立し、成長ステージを駆け上がっています。 青木PMはなぜスタ

東洋と西洋の知を融合して、未来の医療と社会を変える:齋藤滋×町井恵理

「いろいろな病気を診ていると、体調がゆるやかに下がっていき発病するのではなく、ある時点で急に発病する。なぜなのだろう?」。 この疑問が「未病」という未知の研究をスタートさせました。 ムーンショットプロジェクト「複雑臓器制御系の数理的包括理解と超早期精密医療への挑戦」の課題推進者 齋藤滋さんの願いは近未来の治療法をつくり、健康で明るい社会をつくることです。同じ思いを抱きアフリカで置き薬事業などの医療活動にあたるAfriMedico代表理事の町井恵理さんと、「未病」の研究によって

ゲリラ豪雨が引き起こす災害から、命を守りたい:山口弘誠×西嶋一欽×黒ラブ教授

「ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御」というプロジェクトを遂行中の山口弘誠(こうせい)プロジェクトマネージャー(以下、PM)と課題推進者の西嶋一欽(かずよし)さん。山口PMがゲリラ豪雨の発生メカニズムとその制御方法を研究し、西嶋さんは、その制御方法を検証するために風洞の中にミニチュアの街を置いて風の流れを測定しようとしています。サイエンスコミュニケーターで、お笑い芸人でもある黒ラブ教授がお二人から研究の話を聞き疑問をぶつけていきます。そして話は、このプロジェクトの

建築研究者も参画する気象研究:山口弘誠×西嶋一欽×黒ラブ教授

猛烈な雨が短時間、局地的に降る「ゲリラ豪雨」。正式な気象用語ではありませんが、突発的で予測が難しいという特徴をとらえています。ゲリラ豪雨は近年増えており、鉄砲水のような急激な出水によって、ときには人的被害をもたらすことがあります。 そこで、山口弘誠(こうせい)プロジェクトマネージャー(以下、PM)は、「ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御」と名付けたプロジェクトの中で、西嶋一欽(かずよし)さんらとともに、ゲリラ豪雨の発生メカニズムに基づき、その勢力を弱める気象制御技

"逆境博士" ユーグレナ社長と考える、「前向き」をアシストする科学技術:山田真希子×出雲充

大谷翔平選手も大切にしているメンタル。「前向き」なこころには、すべての人の人生を輝かせ、成功へと導く力があります。ところが日本財団の調査では、日本の18歳は他国に比べて自信がないという結果が出ています。 科学技術は「前向き」に対して何ができるのでしょうか。 2050 年までに「逆境の中でも前向きに生きられる社会の実現」を目指す研究プロジェクトを率いる山田真希子プロジェクトマネージャー(以下、PM)と、これまでいくつもの逆境を前向きに乗り越えてきた、株式会社ユーグレナ代表取締役

器用で賢い「AIロボット科学者」が人間のパートナーになる日:原田香奈子×池上彰

手先の器用さや長時間労働が求められがちな科学研究の現場。 AI ロボットを「賢く、器用な科学者」に育てることで、そうした現場の制約を取り払い、研究者になりたい人は誰でも研究者になれる未来を実現したい――原田香奈子プロジェクトマネージャー(以下、PM)はそう考えて、「人と AI ロボットの創造的共進化によるサイエンス開拓」というプロジェクトに取り組んでいます。 原田 PM が実現を目指す「AI ロボット科学者」とはどんなものなのか、どのように実現するのか、実現したときの科学研究

適応自在AIロボット群と共生することで実現できる、活力ある高齢化社会:平田泰久×落合陽一

日本発の破壊的イノベーションの創出を目指し、挑戦的な研究開発を推進する国の研究プログラム「ムーンショット型研究開発事業」は、実現困難ながらも実現すれば大きなインパクトが期待される社会課題を対象にしています。中でもムーンショット目標3では「2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現」することを目標に、さまざまなプロジェクトが採択されています。そのうちのひとつである研究開発プロジェクト「活力ある社会を創る適応自在AIロボット群」は、

気象制御が、信頼できる“まちのインフラ”になるには? 技術と社会制度の両輪から考える 澤田洋平×泉山塁威

破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発を推進する国の大型研究プログラム「ムーンショット型研究開発事業」。ムーンショット目標8では、「2050年までに、激甚化しつつある台風や豪雨を制御し極端風水害の脅威から解放された安全安心な社会を実現」を掲げています。 今回、採択された研究プロジェクトの1つに携わる澤田洋平プロジェクトマネージャー(以下、PM)と、都市計画・都市デザインが専門である泉山塁威さんとともに、「気象制御が信

【後編】金井良太×松島倫明ムーンショット対談 人同士がより理解し合える未来へ ─ BMI-CAの可能性

「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」することを掲げるムーンショット目標1のプロジェクトマネージャー(以下、PM )、金井良太PMと『WIRED』日本版編集長の松島倫明さんによる対談が実現。前編ではブレインマシンインタフェース(BMI)機能を持つCA(BMI-CA)が現在のインターネットの限界を乗りこえるメディアサービスともなる可能性をめぐり、白熱した議論が展開されました。 後編となる今回は、人同士の多様な「環世界」※1をつなぐ上でBMI

【前編】金井良太×松島倫明ムーンショット対談 BMI-CAが拡張する脳と身体の関係性

「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」することを掲げるムーンショット目標1では、メタバース上で活動する精細な3D映像から遠隔操作可能なロボット技術まで、バーチャルとリアルを問わず人体の身代わりとして誰もが多様な社会活動に参画できるサイバネティック・アバター(CA)の社会実装に向けて、さまざまなテクノロジー分野を横断する研究開発がスタートしています。 その中で、人間の脳内活動を直接伝達するブレインマシンインターフェース(BMI)を用いたC

沖縄から世界へ ─ OISTでムーンショット目標に挑む2人 高橋優樹×宮崎勝彦

破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発を推進する国の大型研究プログラム「ムーンショット型研究開発事業」。沖縄科学技術大学院大学(以下、OIST)には、その制度に採択された2つの研究プロジェクトがあります。今回は、その2プロジェクトに携わる高橋優樹プロジェクトマネージャー(以下、PM)、宮崎勝彦PMにお話をうかがいました。 片や物理学、片や脳科学・生物学ということで、同じ大学に所属しながらも2人は初対面だったそう。2人の